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やんばるのダム

内閣府沖縄総合事務局 北部ダム管理事務所
知る・学ぶ

リュウキュウアユの陸封化

リュウキュウアユは琉球列島固有の亜種で、現在は奄美大島にのみ生息しています。
その沖縄本島における復元については、名護市の源河川において、まず地域住民が「呼び戻す会」を、次いで琉球大学の研究者グループを中心に「蘇生させる会」が結成されました。
ダム事業者としても、自然環境の保全とダム湖を活用した環境創出を図る観点からリュウキュウアユ復元の運動に参加し、福地ダムにおいてリュウキュウアユの陸封化に取り組みました。
現在、リュウキュウアユの生息している奄美大島でも、その環境条件は十分とはいえません。
従って、リュウキュウアユの種を今後も安定的に保存していくためには、その生息場所を増やしていく必要があります。
福地ダムにおける陸封化の取り組みは、その一環として行っているものです。

リュウキュウアユの様子

リュウキュウアユの概要

沖縄本島と奄美大島に生息するリュウキュウアユは、1988年(昭和63年)に元琉球大学の西田睦氏によって、本土産アユとは遺伝的に異なる琉球列島固有の亜種として報告されました。
亜種とは、学名が与えられる最小の分類単位で、本土のアユと同じ種に属しますが、地理的に隔離され、明瞭な特徴をもつ集団であり、リュウキュウアユは100万年以上の期間にわたって琉球列島で独自の進化の道をたどってきたものと考えられています。
沖縄本島では1978年(昭和53年)に採取されたのを最後に姿を消し、現在では奄美大島にのみ生息しています。
環境庁は1989年(平成元年)にレッドデータープックに本亜種を絶滅危惧種として記載しています。

リュウキュウアユの様子

本土産アユとの比較と特徴

■形態的特徴
・体は全体的にややずんぐりしており、背びれの形がやや違います。
・胸びれの条数が平均12条で、アユの14条より数が少ない。
・鱗は大きくて、数が少ない。
■形質的特徴
・体を構成するタンパク質や酵素に著しい差異があります。
・遺伝子は20%以上も異なっていると推定されています。
■生態的特徴
・なわぼり意識が本土産アユに比べてルーズです。

本土のアユ
本土のアユ
リュウキュウアユ
リュウキュウアユ

リュウキュウアユの生活史

リュウキュウアユは、海と川とを往き来する両側回遊魚で、1年で一生を終える一年魚です。
河川の下流部で産卵・ふ化した仔魚は、川の流れにのって海に下り動物プランクトンを餌として冬を過ごします。
春に稚魚にまで育ったアユは、3~6月に河川に遡上し中流域に定住、石に付いた藻類を食べて成長します。
秋になると、成熟したリュウキュウアユは下流に移動し、瀬の砂礫底で産卵し一生を終えます。

リュウキュウアユの生活史

リュウキュウアユの陸封化

アユは秋に河川下流域の瀬で産卵します。 1~2週間でふ化した仔魚は、海へ流れ下り、沿岸で動物プランクトンを捕食して育ち、冬を過ごします。
春に稚魚にまで育ったアユは、河川を遡上して中流域に定住し、岩に付いた藻(も)類を食べて成長します。
そして、秋になると成熟して下流域に下り、産卵して一生を終えます。
このような川と海を往き来するライフサイクルを持つ魚は、両側回遊魚と呼ばれ、ヨシノボリ、ゴクラクハゼなどがこの仲間です。
一方、本来両側回遊魚であるものが、何らかの原因で、一生を湖沼と湖沼に流入する河川との間を往き来して送るようになり、海と縁が切れてしまった状態を「陸封化」と言います。
陸封型アユとしては、琵琶湖産のアユが最も有名です。その後、各地のダム湖に放流が試みられてきました。
 その結果、建設省(現:国土交通省)が平成2~5年度に実施した、「河川水辺の国勢調査」によると、国土交通省及び独立行政法人水資源機構が管理する50ヶ所のダム湖のうち31 ヶ所で陸封型アユが確認されています。

リュウキュウアユの生活史

出典先: リュウキュウアユの種の保存に向けて (北部ダム事務所)
出典先: リュウキュウアユの復元をめざして (リュウキュウアユ種苗センター)

リュウキュウアユ放流・確認個体数の推移

  • 調査年
  • 福地ダム
  • 安波ダム
  • 辺野喜ダム
H4年

福地ダム

【放流個体数】380
【確認個体数】73

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】- - -

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】- - -
H5年

福地ダム

【放流個体数】1,200
【確認個体数】1,933

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】- - -

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】- - -
H6年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】3,030

安波ダム

【放流個体数】6,530
【確認個体数】3,560

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】- - -
H7年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】10,310

安波ダム

【放流個体数】3,500
【確認個体数】2,900

辺野喜ダム

【放流個体数】4,000
【確認個体数】540
H8年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】4,985

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】13,575

辺野喜ダム

【放流個体数】4,000
【確認個体数】460
H9年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】3,440

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】6,310

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】3,270
H10年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】4,225

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】3,990

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】1,760
H11年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】6,130

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】22,511

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】1,795
H12年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】4,810

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】4,190

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】375
H13年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】4,400

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】7,320

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】215
H14年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】7,100

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】151

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】351
H15年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】3,478

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】12,598

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】607
H16年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】6,569

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】38,167

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】3,157
H17年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】8,878

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】5,859

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】1,562
H18年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】4,129

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】23,681

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】(7月)620
H19年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】12,378

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】8,502

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】15
H20年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】4,180

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】未調査

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】未調査
H21年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】17,243

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】未調査

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】未調査
H22年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】9,691

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】未調査

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】未調査
H23年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】3,300

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】(12月)708

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】(10月)12
H24年

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】20,778

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】4,197

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】未調査
合計

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】141,060

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】158,219

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】14,739
平均

福地ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】6,717

安波ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】9,889

辺野喜ダム

【放流個体数】- - -
【確認個体数】1,053