• 平成15年10月22日(水)
  • 内閣府 沖縄総合事務局 開発建設部 河川課
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  •     うちなーみじ
  •     沖 縄 水 ニュース (第56号)
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  • ○運動会シーズン真っ盛り、また、宮古島(沖縄)では毎年恒例の
  • サシバの渡り(越冬のため南方へ渡る途中に飛来する。)が本格化
  • したようで、すっかり「秋」の気配です。皆様も実り多い「秋」と
  • なるようお過ごし下さい。
  • ○平成15年度「沖縄水ニュース」23報目を発信します。
  •  皆様からの、本ニュースについてのご意見・ご要望等、また沖縄
  • 県内の水にまつわるニュースや話題等の提供もお待ちしています。
  •            【見出し一覧】
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  • 1.多自然型川づくりに関する
  •            技術研究発表会及び講演会の開催報告
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  • 【話 題】
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  • 多自然型川づくりに関する技術研究発表会及び講演会の開催報告
  • 去る10月19日(日)にJA宜野湾市会館において、多自然型
  • 川づくりに関する研究発表会及び講演会を開催しました。
  •  当日は河川行政関係者(国・県・市町村)を始め、NPOや民間
  • 事業者(土木関係コンサルタンツ等)など、総勢で約150名の参
  • 加がありました。
  •  当会では、最初に沖縄県の河川技術者から多自然型川づくりに関
  • する研究2題について発表していただき、その後の講演会では、国
  • 交省九州地方整備局武雄河川事務所の島谷所長から「多自然型川づ
  • くりについて」と題し、川づくりを行っていく上での「留意点」や
  • 「行政・市民の心構え」などについての講演、また、「沖縄玉水ネ
  • ットワーク」の寺田副代表からは「循環型農業の海外事例報告」と
  • して、キューバやスウェーデンでの先進的な事例報告があり、会場
  • では活発な質疑が交わされました。
  •  また、当日、当会に参加した上原方成氏より次のような感想が寄
  • せられましたので以下に掲載させていただきます。(その他の皆様
  • も感想・意見等ありましたら下記連絡先まで連絡をお願いします.) 
  •                 (沖縄総合事務局 河川課)     
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  • <多自然型川づくり雑考>
  •  近自然型(ヨーロッパ)から多自然型(平成9年)へ、更に再生
  • 自然型(平成14年)へと、川づくりの「ながれ」は変わっても、
  • 人々の「ながれ(考え)」が変わらねば遅々として事は進展しない
  • ようです。
  •  島の二級河川の特性は、欧米大陸の長・大河川や本土の多府県に
  • またがる一級河川の特性とは違う条件にある。森林/山林と河川/
  • 農地と集落・市街地/海が直結する(密接にかかわる)急勾配短小
  • の島の川(排水水路も)は自然生態(人も)の安全と環境条件を左
  • 右するので、とりわけ行政と人々みんなが協力共生の考えに変わら
  • ないとやっていけないようです。沖縄の場合、市街地内や近郊また
  • は農林業集落を流れる雨水・下水排水を兼ね、生活雑廃水や家畜排
  • 出物/農薬/小規模工場廃水等をも運ぶ小川も多いことも不利な問
  • 題も抱えています。
  •  とかく、この国は、行政は縦割型、人々は主義主張対立・賛否両
  • 論/建前・本音、さらに利害がからみあって、ものごと(合意形成
  • /PI)がスムーズに運ばない事象(プロジェクト)が多々ありま
  • す。こと河川海域や環境問題に関しては学識・経験者の建前論型や
  • 縄張り意識過剰な自己見解固執型、はたまたマニア/趣味実益的考
  • えが入り込むと、問題解決の道は程遠いこととなります。
  •  沖縄の水問題(ダム/河川/湖沼/河口/干潟/潮間帯などのも
  • ろもろの水)と環境問題(公害・災害/景観/生態系など)には、
  • 肝ぐくる合わせた話合いがなされなければ、産業・経済自立と安全
  • ・防災の平和/安寧/幸福/福祉のまちづくりもままなりません。
  • ついでながら、森林/農林と河川/工学と生態系/理系との連携で
  • こそ可能になる生態系保全保護の道を探る応用生態工学会(ECOLOGY
  • and CIVIL ENGINEERING)の調査研究活動などがあることをお知
  • らせし、沖縄では海まで広げて、妙に学究メンツや建前・理念にと
  • らわれない生態系−農林系−工学系(河川・海岸/港湾・漁港整備
  • などに伴う環境問題対策)による実行可能な自然再生/共生型協業
  • 活動を、多自然型の住みよい郷土つくりを、行政(法制、予算、コ
  • スト縮減で)はもちろん住民側の自発的協力(要請陳情・突き上げ
  • ではなく実現可能な方法で)のもとに推進することを望みます。
  •  そのためには、一面(方)的考えから多面的考えに立場を変えて、
  • それぞれの主張(彼我の立場)を気遣う(見直す)心持ちとゆとり
  • を持とうではありませんか。
  •              (琉球大学名誉教授 上原 方成)
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