沖縄本島北部地域は、「やんばる(山原)」と呼ばれる豊かな自然が分布する森林地域に位置しており、道路事業にあたっては自然との共存が重要課題となっています。
これまでも自然環境に配慮した道路事業を実施してきましたが、近年、道路上での事故「ロードキル」の増加や、道路によって小動物の移動が妨げられる移動分断、小動物の生息環境の減少などが深刻化しており、道路が小動物に与える影響について今後更なる対策が必要と考えています。
そこで、自然に配慮した道路事業の推進を徹底するため、これまでの環境配慮の考え方や新たに確認された小動物の行動などから、保全対策技術を検討・整理し、各事業段階での技術的な検討ができるように、「小動物保全対策の手引き(案)」を作成しました(内容は別紙@を参照)。この手引きに従い、道路整備事業における自然環境への配慮を徹底させるとともに、これからも随時調査・見直しを行って手引きの完成度を高めていく予定です。
その中において、絶滅の危険性が高まっているヤンバルクイナの保全対策は急務と認識しており、国道・県道における対策として、クイナフェンス設置に代表される「ロードキルや移動分断のない道路づくり」を重点的に実施しています(内容は別紙Aを参照)。
また、これらの取り組みに対する地域住民の方々の理解と子供達への環境教育支援を目的として、地元の学校である辺土名高校・奥小学校の生徒と協働でクイナフェンス設置作業を、以下のとおり実施する予定です(詳細は別紙Bを参照)。