〜日本一早い開花、やんばるの寒緋桜(カンヒザクラ)〜
ムーチーが連れてくる、春の訪れ?!
新たな一年を迎え和やかな正月ムード漂う沖縄。この正月シーズンをすぎるとどこか懐かしいサンニン(月桃)の香りが
いろいろなところから漂ってきます。旧暦12月8日(今年は1月15日)は、沖縄の伝統行事の一つでもあるムーチー
(鬼餅)の日。サンニンの葉で包んだムーチーを食べて、家族の健康を祈願します。
そして、ちょうどそのころに訪れるムーチービーサ。一年のうちで最も寒くなるこの時期をすぎると、沖縄北部ではもう
春が訪れる季節。寒緋桜(カンヒザクラ)が開花を迎え、北部の澄んだ青空に鮮やかに色を添えます。
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寒緋桜(カンヒザクラ)は北から南へ・・・
寒緋桜は、濃い桃色から紅色の花が釣り鐘のように下向きに咲き、散る時には花びらがヒラヒラと散るのではなく、
花ごとぽとりと落ちる潔い桜です。実は沖縄には、この寒緋桜以外の品種の桜はほとんど生えていません。明治以降、
本土からソメイヨシノ(染井吉野)など様々な品種の桜が導入されましたが、気候や土壌の違いからか、どれも定着
しなかったようです。寒緋桜は、昭和の初期頃までは沖縄本島中部にも自生していたと言われていますが、現在沖縄
にある自生の寒緋桜は石垣市に流れる荒川の川沿いに生えている300本のみ。これらは日本復帰と同時に国の天然
記念物にも指定されるほど貴重な存在となっています。また、寒緋桜は一度気温が10℃前後まで冷え込んでから咲
く性質のため、先に寒くなる北部の山の頂きから開花し、中腹(ちゅうふく)、麓(ふもと)と咲き下っていきます。
その後、ゆっくりと本島を南下していく桜前線に合わせて、沖縄では1月中旬から2月中旬までお花見が楽しめるの
です。
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桜でつくる魅力的な道づくり
開花時期に合わせて、日本一早い桜まつり「本部八重岳桜まつり」や、東シナ海も一望できる「今帰仁グス
ク桜まつり」など各地で様々なイベントが行われます。「日本の桜の名所百選」に選ばれ県内でも有数の桜の名
所、名護中央公園でも毎年「名護さくら祭り」が開催され、2キロにわたる遊歩道で約2万本もの桜並木を楽
しむことができます。名護町時代に始まったこの桜まつりは、今年でなんと46回目を迎えます。
また、最近では地域の名物である桜をまちづくりに活かそうという動きも活発化してきています。平成19
年度に名護市で行われた「なぐうら桜街道」植樹祭では、国道58号を桜の満ち溢れる美しい道路に変えよう
と、地域住民の手で120本もの桜の木が沿道に植えられました。地元で管理されるこの桜並木は、地域の憩
いの場として、観光資源として、名護市のシンボルとして、地域の発展へとつながっていくことでしょう。
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