やんばるの貴重な生きものたち

やんばるのダム

沖縄島の甲殻類


沖縄県の絶滅のおそれのある甲殻類は、沖縄県自然保護課編(1996)「沖縄県の絶滅のおそれのある野生動物、レッドデーターおきなわ」によると、絶滅危惧種3、危急種8、希少種48、地域個体群1、計58種が報告されている。これらの中で、前2者の種は、陸産あるいは淡水産のサワガニ類(ヒメユリサワガニやオオサワガニなど)、純淡水産のコエビ類(コツノヌマエビやイシガキヌマエビなど)、汽水域のカニ類(オキナワヒライソガニやカノコセビロガニなど)、地下水産の小甲殻類(シオカワヨコエビやチカヌマエビなど)、内湾産のカニ類などで、ほとんど生息域が限られた種類で占められる。特に陸域と河川に生息している甲殻類は、人間の諸開発で生息域が減少あるいは消滅したりして、個体数が少なくなっている。また、河口部や干潟に生息するシオマネキやミナミコメツキガニなどのように、生息域が埋め立てられたり、河川改修工事で攪乱されたりして、減少傾向にある。
国の天然記念物のオカヤドカリ類や陸生のオカガニは、繁殖期にゾエア幼生を海に放しに、陸から海へおりてくる。この降海中に道路を横断する際に、車で轢かれて死亡する、いわゆるロードキルが発生する。この事故を無くすために、エコトンネルが設置され改善されつつあるが、まだ設置個所が不十分である。
減少あるいは絶滅のおそれのある甲殻類を保護するには、生息場所を確保し、マニヤからの乱獲を規制することが必要である。さらに、調査研究の際にも、希少種の採集は最小必要限にとどめるべきである。種によっては採集禁止にすべきである。