ダムの役割
ダムの目的はいくつも兼ね備えています。
それを多目的ダムと呼んでいて、貴重な雨水をためて、わたしたちのくらしに役立てたり、洪水を防いだり、自然を守るなど、いろいろな役割をになっています。
それでは、役割をみていきましょう。
治水 ~水を調節します~
沖縄の河川はいずれも小さいため、台風や梅雨期には雨が鉄砲水となって流出することも多く、土砂崩れや浸水など、大きな被害を引き起こしています。
そのため、ダムに流れ込む水を一時的に貯め、安全な水量だけを下流に流す(洪水調節)多目的ダムの建設が必要になります。
各ダムの洪水調節方式は、操作の簡単な自然調節方式を基本としています。
これは、人工的に操作するゲートがないもので、集水面積が小さく洪水の到着時間が短い沖縄のダムに最適です。
利水 ~水を利用します~
ダムに貯めれた水は、沖縄本島中南部を中心とした地域に送られ、水道用水、工業用水、農業用水など、さまざまな形で暮らしに役立てられています。地形や地質から、ダムはほとんど北部地域に建設されますが、水の需要は人口が多い 那覇市 を中心とした中南部地域に集中しています。
- 【家庭で使う水の割合】
親水 ~川の流れを守ります~
日照り続きで川の水が減少すると、 水質保全や農業用水確保、生物の環境保全などのため、ダムに貯めてある水を一定量流して川の機能を守ります。
- 【漢那ダム河川維持放流状況】
- 【安波ダム河川維持放流状況】
環境 ~河川環境を整備し保全します~
河川環境のもつ多様な自然環境を舞台として、水質・生態系の保全、水と緑の景観・人と河川の豊かな触れ合い等、うるおいのある河川環境を創出します。
- 【生態系創出イメージ】
- 【自然ふれあい公園】
- 【めだかの学校(漢那ダム第2貯水池)】
もともとあった湿地帯を広げ、いつも同じ水深にたもつようにしてつくられたこの池は、水生生物や鳥類の格好の生息場所となっています。